1-1 Children's books ・ Picture books
児童書・ 絵 本
絵本とカエル
カエルはむかしから絵本や玩具や子供服などの児童向け商品のモチーフになることが多い。これはカエルがヒト特にヒトの子供に外観が近いからであろう。尾がない四肢動物で日常出会うことがあるものはヒトとカエルしかいない。手と足の区別があることも両者の特徴と言える。カエルの前足はやがて手が出ると歌われるように手と認識される。ここまでヒトっぽい動物はそうそういないだろう。哺乳類と両生類という立場を考えるとすごいことだ。
また、カエルは体長に対して頭部が大きく、目が丸く、手足が短いなどいわゆるベビースキーマと呼ばれる人に可愛いという感情を抱かせる特徴をもつ。キャラクター化したものはなおさらにこの点を強調している。これが子供には親しみをもたらし、オトナ女子の持つKAWAII感覚に訴える刺激となっている。
逆にこのヒトと似た特徴を持つ外観は、王子様が魔法使いの呪いで醜いカエルにされてしまうというような話の起点ともなりうる。オタマジャクシからカエルへの劇的な変身をみれば、カエルからヒトやヒトからカエルへの変身もあり得ないとまではいえない気もしてきます。