Human and Frog
ヒトとカエルはともに脊椎動物の仲間ですが、哺乳類と両生類。生物学的には共通するところもあれば、大きく異なっているところもあります。しかし、外観形態として尾のない一般的な脊椎動物はほぼヒトとカエルに限られるため、カエルはヒトが感情移入しやすい生物の代表でもあり、古くから擬人化されることも多く愛されたり嫌われたりと無視できない存在と言えます。
また、小川の流れる水田や里山といった原風景を持つ日本人にはカエルはとてもなじみ深い友人です。1980年代に登場した文化昆虫学が日本にも紹介されて、日本は古くから鈴虫や蛍が普通に売り買いされていて今も夏になればカブトムシなどがどこでも売られているという特殊な文化を持っていることが新たに認識されましたが、その虫を餌としているカエルに対しても日本人は古くから愛着を持って接していた経緯がいくつも知られています。これは蛙がどちらかというとダークな扱いを受けている他の国々とは少し事情が異なるように思われます。もちろん、日本にも蛙や虫を極端に嫌う人たちも少なからずいますし、海外にも広く愛されているカエルのキャラクターなどは存在します。しかし、日本のようにどこかしこにヒトとカエルの繋がりを示すものたちが溢れているところはないように感じます。
蛙は両生類であるが故、その生活には水と土とを必要とします。カエルが身近にいる暮しはヒトの心にも潤いを与えてくれます。カエルたちは自然とともに暮す毎日を担保してくれています。カエルとヒトが仲良く暮らしていける社会がいつまでも続いていきますように。
Cultural Frogology Museum
文化蛙学資料館は、ケロペット倶楽部がいままで収集したり倶楽部に寄贈された蛙関係の書籍や物品類の保管管理を行っているところです。ここではその収蔵品及び施設で使用中のものをWeb上で紹介をしています。なお、収蔵品の画像は全て当組織が所有しているものを撮影したものです。一見ガラクタのようなものたちもヒトとカエルの繋がりの深さを思わせてくれます。熱心なカエルグッズコレクターの方の集められたもののような見応えのあるものたちではないかもしれませんが、何かの参考としていただければ幸いです。
また、多くの方に関心を頂けるよう文化蛙学と人文科学に立脚した名を冠していますが、書籍やブログのコーナーなどでは、自然科学の視点によるものも多く扱っていくこととしています。
なお、保管資料のなかにはカエル好きの方にとっては価値のあるものも含まれているかもしれませんが、一般の人から見れば、貴重であったり高価であったりするものは一つもありません。実際の収蔵場所も複数ですのでドロボーしようとか考えないでくださいね。よろしくお願いします。
※建物の画像はイメージです。実在するものではありません。
Kero-Pet club
ケロペット倶楽部は、ニホンアマガエル(学名:Hyla japonica)をペットとして飼うことを広めるための活動をしています。
野生のアマガエルは昆虫などの生き物しか食べないために、カエルを可愛いと思う女性などには飼いたくてもなかなか手を出しにくいのが現状です。ケロペット俱楽部ではそういう問題を解決するために人工飼料だけでも飼えるように餌付けをする方法の研究などをしています。日本で飼われているカエルはペットショップ等で売られている海外のカエルたちが中心ですが、ニホンアマガエルもとても可愛くペットフロッグとして優れていると考えています。小さくとても丈夫です。野生ではおおよそ4年ほどの寿命ですが、人工飼料による飼育下では10年以上生存します。
今、沢山の動植物が海外からペットとして飼うなど人々が楽しむ目的で輸入され、飽きて捨てられたり逃げたしたりすることにより野生化し、もともと日本で長く暮らしていた生き物たちを圧迫しています。ニホンアマガエルは日本中のあちこちにいますがとても可愛いカエルです。私たちは、出来るかぎりその土地にあった生き物をペットとして飼うことが一番良いと考えています。