🦝🐰真冬のカエル山の獣たち
冬になると、タヌキ・ノウサギがよくカメラに映りました。まるでカチカチ山です。草食動物はシカの姿はなく野ウサギただけですが、タヌキは同じ雑食性の中型獣のアライグマやハクビシンと競い合っているようでもあります。
🦝外来哺乳類:アライグマアライグマ・ハクビシン
ここの里山には植物・昆虫にかぎらず外来の哺乳類も暮らしています。ある程度の自然が残されているという証しでもありますが、なんとも妙な具合です。在来のものに影響を与えるほど増えなければとも思いますが、増えたらダメなのかというのも…。遺伝子の混乱ということで国内の在来種の移動も問題にされることもあります。ヒトはインバウンド歓迎ですし、人種の差別も非難されるのに。はたして在来日本人は保護されるべきなのか交雑化が善なのか、少し考えてみたい気もします。
アライグマ 🦝Raccoon
特定外来生物にも指定される嫌われものですが、里山ではそれほどの被害はないように思います。とはいえ人畜共通感染症のキャリア動物ですからありがたくもありません。しかし、これほどの広がりをみせたのはブームでペットの脱走や飼育放棄した人間たちによるものでしょうからアライグマ的には不条理でしょう。
そんななか建物の隅で…。人との暮らしを懐かしむラスカルが帰ってきたのでしょうか。おかえりラスカル
ハクビシン🦝Masked palm civet
外来種であることは間違いがないようですが、移入時期がはっきりしないなどの理由で特定外来生物には指定されていないようです。
しかし、数センチの隙間でも入り込めたりと住宅地への適応力はアライグマより上でしょうから、より嫌われているみたいです。木登りもうまく農業被害もありますし。しかし、子供は可愛いですし、動物を限定して駆除するというのもそう簡単ではありません。
🐦林床の鳥たち
里山は人々の暮らしを支えてきた役目を終え、本来の植生へ向かって徐々に姿を変えつつつあります。人目線では荒れていくということになるかと思います。樹木は更新されず高木化して林内は暗くなり、落ち葉などを片付ける人もいませんから、林床や林縁は落ち葉に覆われてしまったままです。
そのために、春植物など暮らせなくなるものもいて里山としての豊かな生物多様性は失われますが、その環境を好む生物たちにはありがたい限りの状況かもしれません。彼らには1000年待ってやってきた楽園です。
日の当たるところではあまり見かけない林床で餌を探す落葉かき分ける系の鳥たちもやって来ていました。
シロハラ 🐥Pale Thrush
ツグミ科ツグミ属に分類される鳥の一種。食性は雑食で、ツグミと同様に地面に降りて昆虫やミミズなどを捕食するし木の実も。さえずりはアカハラに似るが冬はほとんど鳴かず、たまに小声で「キョッ キョッ」などと地鳴きをする程度らしい。腹黒い人の多い中、こういう鳥は貴重ですね。鳴き声も控えめです。
名前はメジロやホオジロと違ってハラシロではありません。沖縄の外来種にはシロガシラという鳥も。
トラツグミ 🐥White's Thrush
これもツグミの仲間の落葉かき分けちゃう系の野鳥ですが、シロハラと同じツグミ科ツグミ属ではなくトラツグミ属です。でも落葉がそのままになっていると嬉しくてしょうがないようです。
この鳥がカメラに収まったのは、初めてではないですけど、かなり久しぶりです。
シロハラはちょこちょこ映りますが、ともに単独で行動するタイプのようです。
アカゲラ 🐥Great Spotted Woodpecker
冬の林で耳を澄ましていると、どこでコツコツと木の幹をたたく音が聞こえます。姿はなかなか見られませんが、キツツキの仲間の仕業なのは確かです。たぶん。
先月、アオゲラの写真がようやく撮れましたので、これで赤・青と揃ったわけです。まあ、アオゲラは青ではなくて緑ですけど。ちなみに英語だとJapanese Green Woodpeckerです。
アカゲラは頭が赤いだけで体は白黒ですね。英語ではSpottedですから、色ではまあいいとして、頭に印のあるくらいの意味でしょうか。
アフリカマイマイ 🐌East African land snail
哺乳類以外にも困った外来動物はいます。写真はkero-ohyaさんがバンコクから送ってくれたものですが日本にもいます。カルシウム補給にコンクリートも齧ります。本種を中間宿主とする広東住血線虫はヒトに寄生した場合、好酸球性髄膜脳炎を引き起こし死に至ることもある怖い寄生虫です。直接触れなくとも這ったあとにふれることも危険と言われています。日本本土はまだ鹿児島までですが、温暖化により北上の恐れも…。アライグマも発生はわずかですがアライグマ回虫という寄生虫汚染の可能性もあります。怖いです…ラスカル。
イセリアカイガラムシ 🐝 Icerya purchasi
オープンガーデンのコデマリの枝についていた害虫です。オーストラリア原産の外来種で、一時世界中で猛威を振るったと言われていますが、今はそれほど見ることはなくなっています。
これは天敵導入による害虫防除が成功した例として知られています。原産地では、ベダリアテントウというテントウムシがこれを食べることを調べこれを放すという方法が取られました。ハブの天敵としてマングースをを放したとのと同様のやり方ですが、無関係の在来種を食べてしまうことも多いため、そうそういつもうまくは行きません。
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