秋の花
寒くなるにつれ派手な花たちは影をひそめ、なんとなく秋らしい控えめな花がひっそりと咲いています。
これは多分ユウガギクという野菊です。優雅というよりむしろ地味なんですけど、里山の林縁を飾るにはふさわしい花のようにも。ちなみにユウガは優雅ではなくて柚香のことのようですが、そんなの判りませんよね。標準和名をカナ書きと決めた弊害でしょう。漢字一文字はヨーロッパ言語の語幹(語根)のように意味を汲めますが、漢字をカナで見せらてはさっぱり。なお、柚の香りは特に感じませんが言われてみれば…。
ハロウィンの花
これは、近くの植物園の販売所で買った園芸品種です。ナス科の植物のようですがハロウィン向けによりカボチャらしい実がなるように品種改良されているのかもしれません。もともとパンプキンツリーといわれていたものだと思いますが、「これってハロウィンで売れるんじゃね?」と思いついた人がこの時期での流通を始めたのでしょうか。なかなか可愛いので私もうっかり買ってしまいました。
人々がこれを見て季節を感じるようになる日もいつか訪れるのかもしれません。
キンモクセイ 金木犀 Osmanthus fragrans
キンモクセイも鑑賞目的で移入された植物の一つです。古い時代のことなのでもうすっかり日本中に広がっています。ただ、これは全て人の手により挿し木で増やされたものです。
キンモクセイは雌雄異株の樹木ですが、日本には雄株しかありませんので、種ができることはありません。今、あちこちで見かけるキンモクセイは一本残らず挿し木で増やされたクローンです。もともと何株だったのかは分かりませんが、ほぼみな同じ性質の木と見ていいでしょう。
ということは同じ地域では一斉に開花している可能性が高いかも。思えば、なんとなくそんな気もします。調べたわけではありませんが。
ひょっとすると春のソメイヨシノの桜前線のように、金木犀前線を秋の訪れの目安にできるかもしれません。
だから、どーだって話でもないですけど。
秋の実り
10月に入ると途端に寒くなった印象です。植物も花よりも実が目立ちます。樹液に集まっていたスズメバチももういません。おせどには木のみが…。静かな静かな里の秋がようやく訪れました。しかし、おせどって?
キタキチョウ秋型 Eurema mandarina
先月、クサネムが入り込んでしまった田んぼは、どうやら収穫は諦められた模様で、今もキチョウが沢山舞っていました。夏の暑さと少雨のため、コメの出来が悪かったのでしょうか。
キチョウは秋型らしく淡く小さい印象です。米も刈り取られずにそのままなのですが、野鳥の類は見かけません。
雑草とはいえクサネムもマメ科植物ですから、レンゲのようにこのまま梳き込んでしまうのかもしれません。初めて見る光景ですので、興味深く見守るつもりです。
キボシカミキリ Psacothea hilaris
むかし、まだ桑畑があちこちに見られたころ、よく見かけたように思いますが、最近はそれほど見ません。ただ、イチジクがあれば大抵いるというのは今も昔も同じです。幼虫は木を中から、成虫も木や葉を齧ります。枯らしてしまうという話も聞かなくはありませんが、木の根元を食べることはまれなので、枝を枯らすことはあっても木を丸ごと枯らすことはあまりないように思います。カミキリに限らずイチジクは虫や鳥にも人気の木ですので、実は早々に食べられてしまいますし、アマガエルもよくみかけます。
また、左下の写真のキボシカミキリはオスとメスです。オスとメスの見た目はほとんど変わりませんが、触角の長さが明らかに違っていて、オスの触角はメスの1.5倍ほどの長さがあります。
外見による雄雌の違いは動物によって様々ですが、イノシシの雌雄の違いを示した下の動画は人気でした。LCBTQ+時代に見た目で♂♀を決めつけるのもいかがなものかとは思いますが。
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