さらば、カマキリ先生
しかし、カマキリ先生の事件は残念でした。面白い番組だったのに。ただ、あの件と彼の昆虫趣味は無関係とも私には思えないのです。少なくともなんの相関もないなんてことはまず考えられません。
彼がカブトムシのツノを押さえつけて喜んでいた感覚と、ホステスさんの髪の毛を掴んでいたときの感覚にはおそらく共通したものがあります。メディアではあまりここに注目していないので助かりますが、新たな偏見を生みそうで私には嫌な感じがします。
もともと映画「コレクター」をはじまりに、映画でもTVドラマでも、シリアルキラーや変質者の部屋にはその容疑者のアイコンとして昆虫の標本が飾られていることがとても多いのですが、昆虫好き自身の目から見ても、それが全くの的外れというわけでもないと認めざるを得ないところがあってなんとも弱ったものなのです。
また、たまに下着ドロボーが捕まったとき壮観なパンツコレクションを見ることがありますが、犯人はもと昆虫少年だったりしないのかと気になることがあります。ここで気を付けたいのは犯罪はドロボーの部分で下着コレクターは単なる趣味という点です。しかし彼がお金を払って女性から買い求めて集めていたとしてもその人に対する人々の評価は変わらないでしょう。
世の中には大人になっても夢中で昆虫採集を続けている人もいますが、失礼ながら大人になったのだから下着採集に興味を移した人と一体どちらが変態的なのかは迷うところです。ただ前者にはある種の文学性を持つ人も多くただの変態ではないともいえることが多いかもしれません。ファーブルや手塚治虫や養老孟司のように。まあ変態の壁は超えている人たちですから、変わった人たちであることには違いはありませんけど。
しかし、そもそも変態であること自体は個人の特徴であって悪いことではありません。それはカエルグッズのコレクターも同じです。他人から見たら変かもしれなくても気にすることはありません。変態でいることは、その人の自由であり大切な権利なのです。
ただし私も元昆虫少年でしたし、今でも昆虫とか蛙とか虫へんのものは大抵好きですが、私は女性にあんなことはしませんし、パンツ集めたりもしていません。そこのところはよろしくお願いいたします。
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