蛙センター便り.2019. 夏


八月の田んぼ

里山の前に広がる八月の田んぼは青々としています。日本の原風景です。西洋では悪魔扱いされることの多いカエルが日本では人々に愛されるのはこのためでしょう。


アカボシゴマダラ

近年増えている外来種です。食草はエノキ。この辺りではオオムラサキと競合します。きれいなんですけど、オオムラサキを見かけたときのようなわくわく感はありません。いまのところ、エノキの選択にズレがあるようで、共存しています。


ニホンアマガエル

太っているものもいますが、夏痩せしてしまっているカエルが多いように思います。応援したくなりますね。

「やせ蛙 負けるな一茶 これにあり」は夏の俳句なのですが、メスを争っているオスのカエルの歌という説明を目にします。夏の暑いときにそんなことをするカエルはいません。


マメコガネ・豆黄金

日本を代表する世界的な大害虫です。きれいなんですけど、なんでもよく食べます。アメリカでは"Japanese beetle" (ジャパニーズ・ビートル)と呼ばれます。


ウマノスズクサに産卵するジャコウアゲハ

食草のウマノスズクサは有毒でジャコウアゲハはこれを体内に貯めるため鳥に襲われません。なのでとても優雅に飛んでいます。

フグのテトロドトキシンも、ヤドクガエルのヒストリオニコトキシンも、自ら作り出したものではなく、食べたものから取り入れたものです。


※各画像をクリックすると拡大画像と種名が表示されます。